進路

卒業生紹介

宮良 純子さん

(34期生・青山学院大学国際政治経済学部卒業 株式会社日テレアックスオン勤務)

世界とふれ合い、探究心を刺激されたから、いまの私があります。

宮良 純子さん 画像

制服がかわいい!という理由で山手学院を志望した私は、入学当時、将来への夢があるわけではありませんでした。けれども、いま明確に「成し遂げたいこと」があるのは、山手で高校生活を送ることができたからだと確信しています。

高校時代に一番影響を受けたことは、異文化との交流です。入学早々に留学生の友達ができたことは、十五歳の私には衝撃的な経験でした。そして翌年は、初めての海外経験となった北米研修。同い年のホストファミリーが車を運転する姿を見て、「世界はなんて広いんだ!」と痛感しました。

こうした経験から、私は国際コミュニケーション学が学べる青山学院大学国際政治経済学部に進学し、国際支援を行うサークルに所属しました。が、「どんなに学生が活動をしても、貧しい国の人々は救えない……」と、自分の非力さに苦しみました。一方で、支援活動を映像にまとめた報告会を行ったところ、「支援活動を知ってよかった」「協力したい」など、多くの好意的な感想をいただきました。ひとりの力は小さいけれども、私が制作した映像をきっかけに、多くの人を動かすことができれば、世界を変えることができるかもしれない!そんな思いで大学卒業後は、映像制作の世界に飛び込んだのです。

現在は日テレホールディングスのグループ企業でディレクターとして勤務。制作した番組で経済産業大臣賞をいただくなど、充実した社会人生活を送っています。私は番組をつくる際、何にでも興味を持ち、調べつくし、心から楽しんで制作しています。この探究心は、山手の先生から教わりました。苦手だった教科を面白く感じさせてくれる授業は、私の知的好奇心を大きく刺激してくれたのです。

高校生のとき、もしも世界とふれ合えていなければ。もしも学ぶことがつまらないままで終わっていたら。きっといまの私はありません。何でも吸収しようとする高校の三年間を山手学院で過ごせたことに、心から感謝しています。

渡辺 吾斗夢さん

(40期生・慶應義塾大学理工学部卒業 ジョージア工科大学博士課程在籍)

海外でも自信を持って前に進めるのは、国際性と自由を育めたからこそ。

渡辺 吾斗夢さん 画像

山手学院の魅力は「国際性」と「自由」であると感じています。この魅力ある山手学院に通うことで、私は自分で考えて前に進む力を育むことができました。

山手を卒業後、私は慶應義塾大学理工学部に進学し、今はアメリカのジョージア工科大学で半導体パッケージングの研究をしながら博士号取得を目指しています。世界中から集まった精鋭たちと切磋琢磨しながら新しい技術を生み出していく毎日は非常にエキサイティングです。博士号取得への道のりは決して平坦ではありませんが、そうした経験が自分を成長させてくれていると信じて邁進しています。

ところで、私が大学院進学時にアメリカ行きを選択できたのは、海外への抵抗感が全くなかったからです。そんな感性が育まれたのは、親の教育もありますが、山手での六年間が大きく影響しています。中学のオーストラリアホームステイ、高校の北米研修プログラムによる二度の海外研修、さらに北米からの学生を受け入れるリターンビジット。こうした経験を積むことができたので、北米に行くことは、となりの静岡県に行くことと大差なく感じるようになりました。

また私は、校歌にもあるように山手学院が〈自由の学院〉であることからも恩恵を受けました。「自由」の中で自分は何をする必要があるのかと考える習慣が身についたのです。特別成績優秀だったわけでもなく、何かに秀でていたわけでもない私が学問の道を志したのも、自分が夢をかなえるために何をする必要があるかを常に考えてきたからです。今思えば、それを山手の環境が後押ししてくれた気がします。個性を伸ばし温かく見守ってくださった先生方、自由を謳歌し、伸び伸びと過ごした友人たちとは今でも交流を続けています。

大切な時間を山手学院で過ごせたこと、それは私の誇りです。あの頃に国際性と自由の精神を育めたからこそ、海外でも自信を持って前に進むことができているのです。

Page Top:このページの先頭へ